コラム

AI時代に消える仕事・残る仕事と人事戦略|企業が今すぐ備えるべきこと

「うちの社員、AIに仕事を奪われてしまうのでは……」

そのような不安を感じている経営者・人事担当者の方は、年々増えているかと思います。

ChatGPTをはじめとする生成AIの普及が急速に進むなか、「AI導入後の人事・労務管理をどう見直すか」という問いは、もはや大企業だけの話ではなく、中小企業においても少しずつ準備を始めて行く必要がります。

AIで変わる職場と「事務職削減」の現実

データ入力・書類作成・集計・問い合わせ対応といったルーティン業務は、AIが最も得意とする領域です。実際に「バックオフィスの業務量が半分になった」という声も聞かれるようになりました。

こうした変化は企業にとってコスト削減の好機である一方、現場の従業員にとっては「自分の役割がなくなるかもしれない」という不安に直結します。経営者・人事担当者が先手を打って対応策を示すことが、社員の安心感を守ることにもつながります。

配置転換とリスキリング、どう進めるか

AI導入で業務が変化した場合、主に2つの対応が考えられます。

配置転換(職種・部署の変更)については、就業規則や雇用契約の内容によっては従業員の同意が必要なケースがあります。「会社の都合で一方的に異動させた」とならないよう、事前に労務リスクを整理しておくことが重要です。

リスキリング(学び直し)については、国が「人材開発支援助成金」などの制度を整備しており、AIリテラシー研修や新業務対応の研修費用に活用できるケースがあります。「費用がかかるから」と諦める前に、一度制度を確認されることをおすすめします。

人事評価制度も見直しのタイミング

AIが一部の業務を担うようになると、これまでの「処理量・スピード」を軸にした評価基準が実態に合わなくなってきます。

今後求められるのは、判断力・コミュニケーション能力・AIを使いこなす力といった、人間ならではのスキルです。評価制度が変化に追いついていないと、社員のモチベーション低下や、優秀な人材の離職につながる可能性もあります。AIを使用するタイミングで、評価基準の見直しも合わせて検討することをおすすめします。

見落とされがちな「AI利用ルール」と情報漏洩リスク

AI活用が広がる職場で、意外と後回しにされがちなのが「社内のAI利用ルール」の整備です。

生成AIに顧客情報・個人情報・未公開の事業計画などを入力してしまうと、意図せず外部に情報が流出するリスクがあります。「社員が知らなかった」では済まされないケースもありますので、就業規則や社内規程への明記を早めに進めていただくことをおすすめします。

整備すべき主な内容は以下の通りです。

  • 業務でのAIツール使用可否の明確化
  • 入力禁止情報の範囲(個人情報・取引先情報など)の規定
  • 違反時の対応(懲戒規程との連動)

「AIに強い社労士」と一緒に備えませんか

AI導入に伴う就業規則の改定、リスキリング助成金の活用、配置転換時の労務リスク整理
これらをまとめて相談できる専門家は、まだ多くないのが現状かと思います。

当事務所では、AI時代の人事・労務課題に対応した就業規則の改定・社内規程の整備・助成金申請サポートが可能です。「何から手をつければいいかわからない」という段階からでも、お気軽にご相談ください。

最後までご覧いただきありがとうございました。